インプラント治療にも、トラブルがあります。
インプラント治療は、トラブルなく経過している場合は、あたかも自分の歯が復活したかのように快適に過ごせます。しかし、インプラントを入れた後にも様々なトラブルがあります。インプラントの良い面だけでなく、悪い面も知っておくことは大切なことだと思います。
インプラントを入れた後のトラブルを説明していきます。
インプラント治療は、トラブルなく経過している場合は、あたかも自分の歯が復活したかのように快適に過ごせます。しかし、インプラントを入れた後にも様々なトラブルがあります。インプラントの良い面だけでなく、悪い面も知っておくことは大切なことだと思います。
インプラント周囲炎とは、インプラントの周りで炎症を起こしている状態です。インプラントは、チタンなどで出来たネジを骨に入れる治療法ですが、インプラントと骨が接触している部分に炎症が起こってしまうことがあります。
原因は歯周病と同じで、インプラントの周りに細菌が感染して炎症を起こし、、インプラントを支える骨が壊されてしまいます。インプラントの成功率について、様々なデータがありますが、日本国内においては、インプラント処置後3年以内に3割程度がインプラント周囲炎を起こすと日本臨床歯周病学会のデータがあります。
インプラント周囲炎の治療法は、外科処置による細菌感染の除去またはインプラントの除去になります。インプラント周囲炎の治療法は、未だ確立されておりません。予防法も確立されていません。
インプラントの骨に入れているネジの部分や、歯の部分とネジの接続部分などが噛む力などにより破損することがあります。破損すると、メンテナンス困難になったり、インプラントの除去も困難になることがあります。
インプラントを入れたときは大丈夫でも、その後、何らかの病気にかかることは普通にあることです。インプラント周囲炎の対処法は、外科処置になることが多いです。他の病気にかかることで、外科処置を受けることが難しくなり、インプラントのメンテナンスが難しくなる場合があります。
そうなると、インプラント周囲炎の不快症状があったとしても、我慢するしかないという状況になってしまうことがあります。
インプラントを入れた歯科医師が引退したり、歯科医院が倒産したり、退職(勤務医)することで、自分に入れたインプラントの状況を詳しく知る人がいなくなってしまいます。インプラントのメーカーや製品名がわからないと、調べること自体が困難で、それがわからないとメンテナンス不可能になる場合もあります。また、他院で入れたインプラントのメンテナンスはしない歯科医院もあるため、新しく歯科医院を探すことが困難になる場合もあります。
インプラントの分野は日進月歩で、新製品がどんどん開発されます。インプラントのメンテナンスをしようと思っても、古い製品のパーツが製造中止になったり、弱小メーカーのインプラントだとメーカー自体がインプラント事業から撤退したり、倒産することで、パーツが入手不可能になることがあります。15~20年くらい経つと、そういうケースがかなり増える印象です。パーツがない以上、メンテナンスが難しくなることは避けられません。
何らかの事情で、歯科医院に通院できなくなると、訪問診療で歯の治療を行うこといなります。訪問診療では、持っていける道具に限りがあります。訪問診療で、トラブルの起こったインプラントに対して適切に対処することは、かなり困難です。