大阪市の山下歯科。むし歯の取り方について。

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むし歯の取り方

むし歯の取り方について、説明いたします。

むし歯の取り方

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むし歯を取るのは歯科医師の基本的な処置ですが、中々奥が深く、テクニックが必要になる処置です。

むし歯と言えば、黒くなるイメージを一般的にはお持ちだと思いますが、実際は、黒いむし歯も白いむし歯もあり、見た目だけでは中々わかりづらいのです。

むし歯を取り残してはいけないということを最優先にしすぎると、とにかく多めに歯を削ればいいという話になってしまいますが、そうすれば、歯の神経へダメージがいきやすかったり、歯が薄くなって歯が割れやすくなってしまったりします。

極力、過不足なく、丁寧にむし歯を取ることは非常に重要です。

むし歯の判別の仕方

むし歯の判別の仕方は以下の通りです。

むし歯のイメージの通り、黒いむし歯はあります。しかし、黒い所が全てむし歯というわけではないため、中々難しい所です。元々入っていた銀歯などの金属の色が歯にうつって黒くなることもあるし、修復象牙質といわれる部分が黒っぽくみえることもあります。一概に、色が黒いからむし歯というわけではありません

また、歯と同じ色のむし歯もありますので、あてになりません。

むし歯の染色液

むし歯を染め出す染色液があります。液をかけるとむし歯の所だけ赤や青に染まります。しかし、どの製品も健康な歯でも染まってしまう(特に神経に近い部分)ので、、染まった部分を全て取ると歯を削りすぎることになってしまいます。

大まかなむし歯の場所の確認には使えますが、削り過ぎないように配慮が必要です。

硬さ

歯が酸で溶けている所がむし歯です。そのため、むし歯は歯より柔らかいということは、基本的に正しく、最も信頼できるむし歯の判別方法と言われています。むし歯は歯と違い、器具で触ったときの感触が明らかに違います。

むし歯の削り方

むし歯の削り方は以下の通りです。

ダイヤモンドポイント

ダイヤモンドの粒のついたヤスリを高速回転させて削るいわゆる歯医者のドリルです。とてもよく削れますが、むし歯も健康な歯もどちらでもどんどん削るため、むし歯のみを取り除く際には適さない道具です。むし歯を削るための器具の進入口を作ったりするときに使います。

ラウンドバー

金属製の刃を高速回転させて削るいわゆる歯医者のドリルです。ダイヤモンドポイントよりは削れません。むし歯は良く削れて、健康な歯も少しずつ削れます。大まかにむし歯を取るときに適しています。神経に近い部分を削るときは削りすぎが怖いので使いません。

スプーンエキスカベーター

小さなスプーン状の器具で、手の力でむし歯を取ります。むし歯は削れても、健康な歯はほぼ削れないため、神経に近い部分のむし歯を取るときに適しています。繊細な手の感覚で、硬さをつかみやすく、歯の硬さがむし歯の判別方法として信頼できることもあり、優れたむし歯除去方法です。但し、少しずつしかむし歯が削れないため、大きなむし歯をスプーンエキスカベーターで全て取ることは非効率的になります。

その他

むし歯を溶かす薬剤や、レーザーなどがありますが、信頼性に劣るため、当院では使用しません。