大阪市の山下歯科。むし歯の基礎知識について。

入れ歯とインプラントの比較

むし歯の基礎知識

むし歯の原因や基本的な知識について、説明いたします。

むし歯は、細菌によって歯が溶かされる病気です。

むし歯は、歯の表面に感染した細菌が作り出す酸により、歯が溶かされて行く病気です。良く、甘いものを食べるとむし歯が進むという風に言われますが、甘いもの(糖分)が細菌のエサになって歯への付着・増殖や酸の産生を促して、それによってむし歯が進行してしまうということです。

むし歯の進行にかかわる3つの要素

むし歯の進行にかかわる因子として、細菌因子・宿主因子・環境因子の3つがあると言われています。この3つの因子が相互に影響しあって、むし歯の発生に関わると言われています。専門的には、カイスの3つの輪と言われています。

細菌因子

むし歯を引き起こす細菌がお口の中に感染しているかどうかです。小さい頃に家族などを介して細菌感染が起こります。

宿主因子

宿主因子は、本人の遺伝的なことでむし歯になりやすいかどうか決まります。むし歯は酸で歯が溶ける病気なので、歯自体が酸に強いかどうか、唾液の量・抗菌能力・酸の中和能力、歯磨きしやすい歯並びかどうかなどが関わってきます。

環境因子

食生活からのむし歯の影響です。むし歯を引き起こす細菌のエサになる砂糖などの糖類を含む食べ物をよく食べると、むし歯になりやすくなります。また、ねばねばして歯のまとわりつきやすいものを食べたり、食事をダラダラ食べたりする(間食が多いなど)ことにより、むし歯になりやすくなります。s

むし歯への対策

むし歯の進行を少しでも遅くするために、3つの因子に対して、それぞれどのように対策するのか説明していきます。

細菌因子への対策

むし歯を引き起こす細菌をゼロにすることは今の医学では不可能です。しかし、細菌の数を減らすことは出来ます。ご自身での歯磨きや、歯科医院での専門家によるクリーニングで細菌自体を物理的に除去します。

宿主因子

宿主因子は、本人の遺伝的な要素が大きくかかわるため、対策しづらいです。歯自体を酸に強くするために、フッ化物を歯に塗ることが非常に有効だとわかっています。フッ化物が含まれた歯磨き粉やうがい薬を使用することが勧められます。

環境因子

砂糖などの糖類が含まれているものばかり食べるのを避けたり、食べたらすぐに歯磨きをしてお口の中に食べ物の残りかすを減らすことで、細菌のエサを減らして、増えにくい環境を作ることができます。

むし歯で溶けてしまった歯は再生できないの?

歯の頭の部分を作っているエナメル質は、エナメル芽細胞という細胞が作ります。エナメル芽細胞は、歯が生える前にあごの骨の中でエナメル質を作ります。しかし、歯が生えてお口の外に出るときにエナメル質の周りを覆っていたエナメル芽細胞は、全てなくなってしまいます。そのため、生えている歯には、エナメル芽細胞は一切いなくなってしまいます。むし歯で溶けてしまった歯そのものを再生することは今の医学では不可能です。

残念ながら、むし歯治療は、なくなった歯を別の素材に置き換えるという治療が主になってしまいます。

むし歯や歯周病はがんと同じような病気

むし歯は歯が溶ける病気で、歯周病は歯茎や骨が溶ける病気です。がんは、腫瘍の細胞がご自身の細胞を溶かしていく病気です。そして、溶けてなくなった体の組織は元に戻りません。むし歯・歯周病とがんは、人体を溶かして元に戻せないという意味では、同じく恐ろしい病気です。

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