隔壁とは?
隔壁とは、根管治療の治療中に歯にコンポジットレジンなどの材料により壁を作る処置です。
根管治療を行う際、大事なことのひとつに治療中の根管内に細菌を新たに感染させないことがあります。ラバーダム処置により、根管内とお口の中の唾液を隔離し、また厚みがしっかり確保された仮詰めを行って、通院の間に細菌感染を起こりにくくする必要があります。隔壁は、ラバーダムを行ったり、仮詰めを行う際に非常に重要です。
ラバーダム時の隔壁の役割
ラバーダムをするとき、歯にラバーダムクランプと呼ばれる金具をひっかけますが、むし歯で歯の頭の部分が崩壊している場合、ラバーダムクランプをかけることが難しいことがあります。歯に隔壁をセットすることで、ラバーダムクランプをかけやすくします。
仮詰め(仮封)時の隔壁の役割
根管治療は1回の通院で終わらず、複数回かかることがありますが、通院の合間には歯に仮詰めをし、唾液が根管内に入り込んで細菌感染を起こさないようにする必要があります。細菌感染を引き起こさないレベルの仮詰めを行うためには、仮詰めの厚さが4~5㎜以上必要という研究データがあります。むし歯で歯の頭の部分が崩壊してしまっている場合、仮詰め材の厚みが十分に確保できないことが多いです。歯に隔壁を設置することにより、仮詰め材の厚みを十分に確保できるようにします。