根管治療時の接着の重要性
歯科には、歯と何か材料を引っ付けることが多々あります。その中で、最強の引っ付け方が接着です。もし、歯と材料の間に隙間があれば、その隙間から歯の内部に細菌が感染しててしまいます。根っこの病気は細菌感染が原因です。 歯と材料を化学的に接着し、細菌の歯の内部への進入を防ぐことが、根管治療の成功率に大きくかかわります。
根管治療時では、接着処置は非常に大事です。
歯科には、歯と何か材料を引っ付けることが多々あります。その中で、最強の引っ付け方が接着です。もし、歯と材料の間に隙間があれば、その隙間から歯の内部に細菌が感染しててしまいます。根っこの病気は細菌感染が原因です。 歯と材料を化学的に接着し、細菌の歯の内部への進入を防ぐことが、根管治療の成功率に大きくかかわります。
歯と材料を引っ付ける方法には、仮着・合着・接着という3つがあります。
仮着・仮封とは、材料を簡単に外せる状態で入れておくことです。簡単に外れる状態なので、仮着材・仮封材と歯との間には小さな隙間が空いていて、その隙間から唾液が入ることが出来、内部への細菌感染が起こってしまう状態です。仮着材には、仮着用樹脂・水硬性セメント・ストッピング(ガッタパーチャ)・カルボキシレートセメント等があります。
この中で特にストッピングは特に封鎖能力が低く、基本的に根管治療時に使ってはいけない材料だと思います。
水硬性セメントは、根管治療中の一時的な仮詰め材として、二重仮封の一層目(内部)に当院は使用することがあります。
合着とは、主に機械的維持力によって、歯の表面に外れにくいものをつけることです。イメージとしては、昔の銀歯をつける接着剤を使うものです。まあまあ歯と引っ付くので悪くはないですが、接着と比べると引っ付き具合は弱いです。合着材にはグラスアイオノマーセメントなどがあります。当院では、 根管治療中の一時的な仮詰め材として、二重仮封の二層目(外部)に当院は使用することがあります。
接着とは、化学的な結合により、歯と材料を引っ付けることです。歯と接着剤を同化させるイメージです。適切な接着処置を行えば、本当に強く歯と引っ付きます。現状では最強の接着力です。接着の材料は、コンポジットレジン・レジンセメント等があります。
当院では、隔壁の材料・二重仮封の二層目(外部)・コンポジットレジンコア・ファイバーコアなど、多くの場面で使用しています。
隔壁や仮封による細菌感染からの根管の保護が上手くいっていなければ、例え根管治療中にラバーダムを使ったとしても、ラバーダムを外した後、少しずつ歯と材料の隙間から内部へ細菌感染を許してしまいます。
また、根管充填後は仮封の期間を少しでも短くするため、出来るだけすぐに接着できるコンポジットレジンコアやファイバーコアを入れてしまい、感染の機会を減らずことが大事です。
当院では、原則として根管充填当日またはその次の治療の日にコンポジットレジンコアまたはファイバーコアをセットします。
接着するには、歯の表面を乾燥することがとても大事です。濡れたものの表面にアロンアルファが引っ付かないのと同じです。お口の中は湿度が非常に高く、湿気を取らないとすぐに表面が濡れてしまいます。ラバーダムやZOOといった歯の表面を乾燥するための器具を使用してから、接着処置をしないと接着剤の性能を発揮できません。