大阪市の山下歯科。鑑別の難しい歯根破折と歯内歯周疾患について。

入れ歯とインプラントの比較

歯根破折と歯内歯周疾患

歯根破折と歯内歯周疾患という紛らわしい状態の見分け方について。

歯根破折と歯内歯周疾患の鑑別について。

歯内歯周疾患歯根破折と歯内歯周疾患はともに歯ぐきから根っこの先にかけての骨の吸収によるレントゲンの影が見られ、それぞれの病気の原因や治療法は全く異なっているのにもかかわらず、鑑別が難しい場合があります。そのため、誤診が多くなってしまいます。しかし、これらの病気の治療法が全く違い、歯の寿命にも大きくかかわって来てしまうので、診断は慎重にしなければいけません。

患者さんが、歯が割れてしまっているんじゃないかと思われていても、実際は割れておらず、歯内歯周疾患だったということも多々あります。

これらの状態の鑑別の仕方について、説明してきます。

 

絶対歯根破折しているという状態でなければ、歯内歯周疾患として治療する。

歯根破折は、歯の根っこが割れている状態です。そのため、ひび割れの線や割れた破片が見つかれば、確実に歯根破折と言えます。逆に、割れていないことを証明することはできませんので、確実に割れていると言えない時は、歯内歯周疾患として治療を進めていきます。

また、歯根破折の治療は、意図的再植法やヘミセクション・抜歯など後戻り出来ない処置が多いですが、歯内歯周疾患の治療は原則は精密根管治療で、歯に大きなダメージを与えることではありません。そういう意味で、歯が割れている確実な証拠が泣ければ、歯内歯周疾患として治療することは合理的です。

歯根破折の探し方。

歯根破折は、以下のような方法で探します。

歯が割れて2つ以上に分離している場合

この場合は、X線写真(単純X線写真・CTなど)で確認できることが多いです。

歯の根っこにひび割れがある場合

この場合は、X線写真(単純X線写真・CTなど)での確認は難しいことが多いです。

ひび割れ線を探すには、ひび割れ線を染めだす染色液(メチレンブルーなど)を使用し、拡大視野下(拡大鏡・マイクロスコープ)で慎重に確認する必要があります。ただし、ひび割れの入っている場所も様々で、歯ぐき側で割れている場合にはすぐわかりますが、根っこの先の方で割れている場合、根尖切除術などの外科処置や抜歯をしないとわからないこともあります。

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