大阪市の山下歯科。歯根破折について。

歯根破折とは？

歯は頭の部分の歯冠と根っこの部分の歯根という部分に分かれています。歯根の部分が顎の骨に埋まっていて、歯冠をしっかり支える役割を果たしています。歯に何らかのダメージが加わることにより、歯根の部分にひびが入ってしまったり、割れてしまったりすることを歯根破折と言います。歯根破折になると、お口の中の細菌が割れた線を伝っていき、骨の中に細菌感染を引き起こし、それにより骨の中で病巣を作ってしまいます。放置すると、痛みや腫れなどの症状が出てきたり、病巣により歯を支える骨が溶かされて歯がぐらぐらになってしまい、ついには駄目になってしまいます。

歯根破折の治療法

歯根破折と言っても、割れ方には様々なパターンがあります。下に、いくつかの例を挙げてみましたが、歯根破折の治療には複雑な診断が必要なので、歯内療法や歯根破折に詳しい歯科医師の診断を受けるようにして下さい。

ひび割れが浅く、病巣も出来ていない場合

ひび割れがさらに深くなりにくいように、クラウンなどにより歯を補強をすることで歯の寿命を延ばせる可能性があります。

ひび割れが歯根の歯冠側で浅い場合

歯の矯正的挺出や歯冠長延長術、歯の再植術などによって、ひび割れ自体を歯ぐきより上に出すことが出来れば、歯の寿命を延ばせる可能性があります。

ひび割れが歯根の先端側で浅い場合

この場合は、一般的な根尖性歯周炎との鑑別が難しいことがあります。場合によっては、感染根管治療と根尖切除術により歯を残すことが可能です。

真っ二つに割れているが、割れ方が浅い場合

歯の矯正的挺出や歯冠長延長術、歯の再植術などによって、ひび割れ自体を歯ぐきより上に出すことが出来れば、歯の寿命を延ばせる可能性があります。

ひび割れや割れ方が骨の深いところまで入り込んでいる場合

基本的には抜歯が適用です。最後のチャンスとして、生態親和性の良い材料で割れた部分を接着して、少しでも抜歯の時期を遅らせる治療法もあります。但し、まだ臨床応用されてから日が浅く、治るといわれるエビデンスが低い状態なので、本当にダメもとで試してみるという治療法になってしまいます。

歯根が粉々に砕けてしまっている場合

基本的には抜歯が適用です。

病巣が大きく、歯がぐらぐらになってしまっている場合

基本的には抜歯が適用です。