審美歯科にも医学的に正しい治療により、歯の健康を。
良い材料が出てきたおかげで、つめもの・かぶせものが白いことは当たり前で、本当に自然なお口元を表現できるようになってきました。本当の意味での自然の美しさを追求して、常日頃から技術を研鑽しております。
また、よくあるトラブルとして、歯の色は白くなったけれど、歯ぐきが腫れたり、かめなくなったり、歯がやられてしまったり、医学的に正しい処置が行われていないケースがあります。歯科治療は医学であり、工作・美術ではありません。
当院では医学的に正しい知識に基づいた技術により、安全で長持ちする精密審美歯科治療を提供しております。
医学的に正しい治療の基礎の上での審美治療を提供します。
見た目がよければ何でもよいわけではありません。当然のことですが、医学的に正しい治療を行った上で美しい見た目を作り出していくということが真っ当な歯科医師の行う治療です。以下のような白ければ何でも良いという治療はあってはならないことだと考えております。
- むし歯を取り残したまま付けたセラミックインレー → 噛んだときの痛み・しみる症状が止まらないため、すぐにはずす羽目に…。
- 根管治療が不十分なところにかぶせたオールセラミッククラウン → 根の病気が再発し歯ぐきが腫れ、オールセラミッククラウンをすぐに壊す羽目に…。
- 歯周病治療をせずに入れた連結メタルボンド → かぶせものによる固定により、歯周病の症状である歯のゆれをごまかしてしまい、後々ご自身の歯を一度に沢山抜歯する羽目に…。
- 健康な歯の神経を全部取ってオールセラミッククラウン(補綴矯正)へ → ずさんな根管治療により健康な歯が短期的に抜かなければいけない状態に…。
ただ白くするだけの審美歯科で歯の健康を害し、トラブルを抱えてこられる患者様が当院には沢山いらっしゃいます。歯を白く美しくしたいという気持ちに加えて、ご自身の歯の健康を意識していただければと思います。
各医院の自由診療の同じメニューが同じ内容ではありません。
基本的なことですが、それぞれの歯科医師の腕前が違い、診療方針も違います。同じセラミッククラウンでも、A歯科でのものは1年でだめになり、B歯科のものは15年持つということは当然ありえます。そして、A歯科の方が治療費が高額である場合もあります。
当院では、基本的な歯科疾患の治療に対して、非常に力を入れています。審美治療には治療費がかかりますが、その治療に安心できるかどうかということが重要だと思います。
材料がセラミックだから自由診療?
材料が保険適応の銀歯ではなくセラミックなので高額な自由診療になるというのは、おかしな考え方だと思いです。そこには、医療技術の違いは考慮されず、材料の違いの議論しかありません。この考え方によれば、ずさんな治療でも材料がセラミックなら高額な治療費を取っても良いということになるからです。
しかし、多くの歯科医院での標準的な考え方であり、日本の歯科の大きな問題点だと考えています。
保険で白い材料があるから自由診療は不要?
近頃、ハイブリッドレジンCAD/CAM冠などをはじめ、健康保険においても白い材料が導入されてきています。一見、患者さんにとっては、安くて白い歯が手に入るので、良いことのように思えます。しかし、それらの治療法は本当にベストな治療なのでしょうか。確かに、歯科医師や歯科技工士が赤字を出しながら(=医療者が自己犠牲を行って)丁寧に治療すれば、健康保険適用の治療法でもそこそこきれいな治療は出来るでしょう。
しかし、あくまで健康保険は医療費削減政策の中での大きな制限内での治療に過ぎません。例えば、ハイブリッドレジンCAD/CAM冠では従来よりの金属冠より見た目は良いけれども精度を上げるのが大変だったり、材料の強度が低かったりします。治療費が制限された中で、金属冠より長持ちする治療が出来るのでしょうか。現実的には中々難しいと思います。
保険適用になる前からハイブリッドレジンCAD/CAM冠を自由診療で行っていた歯科医院はほとんどありません。なぜ、何十年も前から強度が高く信頼されて使用されているメタルボンドが保険適用にならないのでしょうか。やはり、健康保険制度は治療の質よりも、 安い治療ということが大前提であるということです。